フルスイングと全力疾走と真っ向勝負な暑苦しいお話。その弐。

    blog — yokotashingo @ 2011年9月5日-5:58 PM

    そして。

    後半。

    いよいよ石巻入りです。

    とりあえず。お時間あればこれ見てください。笑

    とにかく参加してくれる子供に最高に楽しい1日を届けようという思いのもとやっていたワケで。

    そもそも参加者が出演者になるという参加型わいわいミュージカルだから、参加者がいないと当然ですが成立しません。

    しかしながら、8月20日のWS当日申し込みで来てくれた子が一人だけ。。

    ピンチ。

    まぎれもないピンチですよ。

    もちろん、前もって予約を募りましたが、他に予約なし。どうしてかなんてのはここでは関係ないので話しませんがとにかく「やべえ」感はありました。。

    メンバーも薄々そのピンチな空気を感じていたようなので、とにかく大丈夫だから!と信じて準備を進めて欲しいと言い張って。

    行った日からずっと、深夜のリハに準備にと寝る間を削り作業。

    でもしんどくなくて、なんというか皆の手作業で力を合わせてものつくりをしているのがとても楽しくてハッピーで、深夜だろうがなんだろうが笑顔が耐えない現場でした。

    何か創る時、皆の手作業というのが作り出したものにエネルギーとなって表出して来ます。これはどんなクリエイティブなものでも同じだと思う。

    ただ、僕としては本当になんとかしなくてはと思っていました。参加者が一人しかいないのですから。

    その時はもう、とにかく子供に参加してもらう方法をずっと考えて、悩んでいる時間がないのでとにかく行動って事で走ったなぁ。気持ちもだけど実際会場内(石巻専修大学広いから笑)を本当に全力疾走しましたよ。

    当日、準備万端。

    後は子供を待つのみという所まで漕ぎ着けて。

    石巻専修大学の周りにビラ配りに行こうって。最終手段。

    予約してくれた子も、一人でなんて中々楽しめないし。

    もう車で近所の仮設住宅とかにお伺いして、説明して絶対楽しいからお子さんご参加くださいませんかって。

    石巻の方、みなさん本当に温かくて突然の訪問にも関わらず丁寧に説明を聞いてくださるし。お庭でBBQをされていたご家庭なんて「一緒に食べて行く?」なんて声をかけてくださったり。

    今すぐ一緒に歌ったり踊ったりしませんか?的なお誘いなワケで。

    はい?

    って感じになるでしょう。なのにね、受け入れてくれる気持ちが本当に素敵でした。

    でも、今からってのはやはり厳しいですよ。もう、会場には一人参加者が来てくれているワケだし、いつまでも外でお願いしている時間もなく。

    スパァっと切り替えましたね、僕としては。

    もうその一人の参加者の為だけに最善を尽くすよって。

    そのつもりで会場に戻って、そしたら残っていたメンバーが一所懸命その子と接していて。そりゃ一人じゃね。。やりづらいよね。ごめんね。

    でも時間を使えば心も開けると思っていたら、その参加者のお母様がねお友達に凄くたくさん声を掛けてくださって。

    もう、本当にそのおかげです。

    そこから7人の子供達が集まって、ああこれで形になるって。参加してくれる子供さえいたら絶対楽しませる自信があったから後はもう、喜んで全力出すだけです。

    つれて来てくださったお母さん達も一緒に参加してもらって。いつの間にか子供達もお母様達もメンバーも皆ニックネームで呼び合いながら初日のWSを終えました。

    プライドオブジャパンの実行委員のお子さんも誘って参加してくれたので、結局10人の子供と17人のメンバーで行えました。

    そっからはとにかく2日目の発表に向けて、準備、リハ、準備、打ち合わせ、準備の間に飯でリハやって朝方!みたいな。笑

    写真、のっちという一緒に行ったメンバーなのですが、天才的な絵のセンス!もう、殆ど出演者兼美術監督みたいな。

    ずっと子供達に喜んでもらいたい一心で絵を描き、色を塗り。

    参加してくれた子達一人一人に直筆でメンバー全員からメッセージを書き、そても手作りのメッセージカードが本当に素晴らしくて、こういう手作業は必ず心に届くと、僕が感動していましたから。

    今、少しずつ思い出しながらここに書いているのですが、実は石巻入りしてからわいわいミュージカル終わるまでの記憶が凄く薄い。それはなんと言うか。強烈に忙しかったから。

    忙しいというのは、心を亡くすと書くのだと聞いた事があるけれど、石巻の3日間は良い意味で「無心」無くすの字の方だね。ひたすら無心で目的の為にすごした時間だった。

    細かい事覚えていないくらいですから。ただ、メンバーとも子供とも本当に楽しくすごしたという実感しかないっす。

    そんな時に、またね。これも事が起こるんですね。

    当日午後2時から発表で、そのために急ピッチで準備を進めていた21日。飯食う時間もなくやっていたら、参加者を募ってくださる事にご尽力いただいた方が7人の参加者をつれて来てくれたんです。

    これには、一瞬戸惑いました。

    昨日練習した子達が今日発表するぞと思っているのだし、メンバーもそれに向けて準備をしていたし。肉体的にも相当しんどいだろうと思って、午前中は時間見つけてとにかく体も休めてくれと行っていたので。僕としては、一瞬新しく来てくれた子供達に、どう参加してもらうか迷いました。

    歌だけとか。

    一部分だけとか。

    とにかくメンバーに伝えようと思って、作業を止めてもらい「実は7人の子供達が参加しにきてくれたのだが。。」

    って。

    「ええ!?どうする?昨日の練習に参加していなくて発表はどうしようか?」

    ってなると。

    そう、思いました。

    だって。

    14時頃から本番で、13時には昨日の子供たちが来てというスケジュールでその時点で午前10時過ぎだったから。

    申し訳ないけど、何かしら一緒にやれる事を考えて欲しい。って言うつもりだったんです。僕はね。

    反省したよ。

    メンバーが、「ええ!?」ってなるって思っていた事に。

    「7人参加したいって子供がきてくれたんだけど。。。」

    って行った瞬間に皆が「おおおおおお!!!イエー!!」って拍手で飛び跳ねて喜んだ。

    ビビった。

    一人もしんどいなあなんて考えるやついなかった。

    すっげーメンバーが喜んでくれて。

    そういう反応を示してくれるとは思っていなかった僕としては、自分を恥じたのと同時に本当にありがとうしか出ませんでした。

    そっから、午前中にWSをもう一回やろう。そして昨日参加してくれた皆と今日の皆で一つになって発表しようって。

    喜々として取り組んでくれた、プラスニューカンパニーと喜劇王梅津さん。手伝ってくれた加納克範くんに名田佳史くん。最高に感謝しています。

    発表も大成功ですよ。

    当然!

    皆のエネルギーに元気な子供達の笑顔が一つになったんだから最強だよね。

    力を合わせるというのは、なんというかキレイゴトみたいだけど、本当に力が生まれるのは力を合わせた時なんだと改めて今回の件で教えてもらいました。

    思いを一つにするというのは、こういう行為なんだと思う。

    参加者のお母様から終演後、お菓子とかトマトの差し入れまでもらったりして。皆で楽しく話してコミュニケーションとって友達になって。

    参加してくれた子供達、皆本当に楽しかったって言ってくれて。

    保護者からは「夏休みどこにも連れて行けなかったから。一番楽しかったみたい。」ってお言葉を頂いた時にはもう、言葉になりませんでした。

    具体的なボランティアではないけれど。

    子供達の心を開けたと確信するので。

    それは、僕に何が出来るか全く見えないところからのスタートでしたが、歌とか、踊りとか、お芝居とか一緒にやる事で笑顔の伝染を生んだ。

    微力ではあるけれど、一緒に舞台を踏むという共同作業を通してきっと。

    復興に向いている石巻の皆さんの背中にそっと手を添える事は出来たはずだと思っています。

    ここから。

    まだまだ先に進んで行くのだから。

    顔晴る。

    そして、また。

    石巻で子供達とミュージカルやりたいな。

    プライドオブジャパンの皆様。プラスニューカンパニー、喜劇王梅津さん、かっちゃん、なだぱん。そしてまた色々関わってくれた皆様。

    そして参加してくれたみんな。

    本当にありがとう。

    またね。

    おしまい

    ありがとうございます

    ヨコタシンゴ


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